まだ思春期だった昔のこと。傷心の若者が、レモンを丸かじりするという、小説の一説にあこがれて、真似してみたことがありました。痛烈な酸味は、妄想を吹き 飛ばし、一度で懲りました。ところで、数多いレモンの品種には、色のついた皮をむけば、丸かじり出来るのもあると後年知りました。
レモンはヒマラヤの東部山麓、熱帯のやや標高の高い地域がふるさとと、考えられています。しかし、原生種は発見されていないのです。
中国には11世紀に伝えられましたが、好まれませんでした。ところが、12世紀アラブ人が伝えたヨーロッパでは、次の世紀までに栽培が産業になっていました。現在では、アメリカとイタリアで、世界の生産量の3分の2を占めているそうです。
レモンの酸味と香りで成立する食べ物は、数多くあります。しかし、レモンを主な素材とした食べ物は、あまり多くないように思います。
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